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「超常現象をなぜ信じるのか」「三国志 演義から正史、そして史実へ」 書評

「超常現象をなぜ信じるのか」「三国志 演義から正史、そして史実へ」読了後の感想。

菊池聡「超常現象をなぜ信じるのか」は、人間がオカルトを信じる心理学的仕組みについて解説した本。科学的解説や、心理トリック的な面白い例も紹介されていて、読んでいて楽しめる。オカルトを信じる背景には、ものごとの間に全て何らかの関係を見つけずにはいられない人間の性質と、誤った推論を起こしやすい人間の性質が潜んでいるということだ。

渡邉義浩「三国志 演義から正史、そして史実へ」は、三国志演義正史三国志などから史実を追った作品。一粒で3度おいしい作品かもしれない。

ただ、私は三国志の知識に乏しいため、やや飛ばし気味に読んだことは否めない。三国志で語られる物語、人物は膨大なため、ファンでない私では50%も楽しめていないだろう。それでも、演義がいかに史実を曲げてまで蜀贔屓と魏と呉の貶めを行なっているかがよくわかっただけでもよかった。この本を読むと、魏と呉の人物が哀れに見えて、蜀の印象が悪くなってくるのは私だけではないだろう。