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読書記録など。

「佐和教授 はじめての経済講義」 「経済学の犯罪」書評

佐和 隆光「佐和教授 はじめての経済講義」読了。

経済学の入門的内容について書かれた経済入門書。

経済知識の基礎を固めるために読んだ。まあ普通の内容。知っていることが多かったので飛ばしぎみに読んだため、印象があまりない。わかりやすい本ではあったと思う。アマゾンレビューが一つもない。まあ入門書だしそんなものか。

佐伯 啓思「経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ」読了。

現在の経済学の恣意性を批判した上で、新しい経済思想を主張する本。

佐伯氏は売れっ子著者だと把握している。売れている著者は全般的に、情報よりも主張の色が濃い著作が多いが、この本も同様。ただ、その中ではわりと情報量は多い方か。著者は新古典派経済学を批判し、現在の自由主義経済、市場万能主義経済思想を正当化する経済学理論をまるで真実かのように扱う風潮を批判する。新古典派経済学への批判はおおむねその通りだと思うが、現在の経済学が新古典派経済学肯定論ばかりといいたげな主張はどうだろう。行動経済学もそうだが、批判勢力も多く、(新)古典派はあくまでそのような学説があるというスタンスで教えるのが普通だと思うのだが。とは言え、経済学を勉強する際、まずは古典的なミクロ経済学を勉強することになるのは確かだ。しかし、マクロ経済学ケインズ理論を学ぶのが普通で、新古典ばかりというわけでもないと思うが。まあわかりやすくするために色々と捨象されているのだろう。知識が全くないとかなり誤解しそうではある。

著者の主張のところは、あまり覚えていないが、それほどおかしいことは言っていなかったかな。