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「日本のルールは間違いだらけ」 「世界を動かす人脈」 「ジャーナリズムとしてのパパラッチ」 書評

「日本のルールは間違いだらけ」 「世界を動かす人脈」 「ジャーナリズムとしてのパパラッチ」読了後の感想。

たくきよしみつ「日本のルールは間違いだらけ」は、日本のおかしい仕組みなどを綴ったエッセイ的な本。ローマ字の不合理、幽霊字の存在、狭軌であることがJRの事故の原因とする話、選挙制度の話など、興味深い話が多かったが、批判過剰に思える部分も多かった。著者は小説家、カメラマン。

中田安彦「世界を動かす人脈」は、世界の支配者、権力者たちの関係を追ったデータ本。主に富豪などの経済的強者の関係が紹介されている。自分の人脈をソースにするようなこともなく、陰謀論的な要素もなく、客観的に書かれていて、信頼性は高い。読み物としてはあまり面白くないが、データ本としての価値は高い。師匠の副島隆彦が、陰謀論、トンデモ本の著者である。そのせいで著者が色眼鏡で見られる懸念があるのが残念。手を切った方がいいんじゃないか。

内田洋子「ジャーナリズムとしてのパパラッチ」は、イタリア在住の著者が、イタリアのパパラッチのジャーナリズムを解説した本。パパラッチといえば低俗なイメージが強いが、彼らも真実を追い求める情熱は他のジャーナリストと変わらない、むしろそれ以上だという話。確かに、追っかけるのが芸能人のスクープ写真である点を除けば、彼らは真実を暴こうとする、情熱あるカメラマンたちである。少し、パパラッチへの見方が変わった。