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読書記録など。

「ゼロからわかる経済学の思考法」「日本経済の奇妙な常識」 書評

「ゼロからわかる経済学の思考法」「日本経済の奇妙な常識」読了後の感想。 小島 寛之「ゼロからわかる経済学の思考法」は、主にミクロ経済学の面白い理論の紹介などをした本。ゲーム理論などが紹介されていた。入門書的な本なのであまり言うことはない。経…

「佐和教授 はじめての経済講義」 「経済学の犯罪」書評

佐和 隆光「佐和教授 はじめての経済講義」読了。 経済学の入門的内容について書かれた経済入門書。 経済知識の基礎を固めるために読んだ。まあ普通の内容。知っていることが多かったので飛ばしぎみに読んだため、印象があまりない。わかりやすい本ではあっ…

経済論戦の読み方 書評

経済論戦の読み方 (講談社現代新書) 田中 秀臣 (著)、読了後の感想。 著者は、リフレ派の立場から、様々な2005年頃の経済論戦を批評する。 私もリフレの主張は割りと正しいと考えているので違和感なく読めたが、反リフレの主張を持つ人が読むとどう感じるだ…

『ニューヨークタイムズ』神話―アメリカをミスリードした“記録の新聞”の50年 書評

『ニューヨークタイムズ』神話―アメリカをミスリードした“記録の新聞”の50年、ハワード・フリール、リチャード・フォーク著、読了後の感想。 これは、かなりラディカルなニューヨーク・タイムズ批判の書である。日本の新聞(特に朝日新聞)への批判の書はよ…

テレビの日本語 加藤昌男著 書評

テレビの日本語 、加藤 昌男著、読了後の感想。NHKアナウンサー出身の加藤昌男氏が、テレビに出てくる日本語の変遷を語る。NHK出身らしく、日本語の乱れを憂いたり、どんどん字幕テロップが画面中に埋め尽くされ、!や?を多様するようになり、「饒舌」にな…

クリプキ―ことばは意味をもてるか 書評

クリプキ―ことばは意味をもてるか、飯田 隆著、読了後の感想。 哲学書に入るが、非常に薄い本で、分量としてはわりとさくっと読める。 内容もわかりやすく、私のような哲学初心者には向いている。ただし、分量とわかりやすさの代わりとして、当然ながらソー…

ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 書評

ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書) 上杉隆著、読了後の感想。 上杉さんは、相変わらずどんなテーマでもマスコミ批判が基本になる。この本はウィキリークス事件を受けて書かれたものだと思うが、ウィキリークス以外の…

危ういジャーナリズム 書評

危ういジャーナリズム、杉下恒夫著、読了。 Amazonのレビューが無くて、少し寂しい思いがした。 内容はとてもいい本だと思うが、2000円は確かに高いか。 それに、マイナーな他国に興味を持つ日本人の割合は多くないのだろう。 本の内容は、ケニア、スリラン…

アップルvsグーグル 書評

アップルvsグーグル 小川浩 林信行著、読了。 私がなぜアップルを全面的に好きになれないかがわかった気がする。 アップルとグーグルの戦略などについてこの本は書いているのだが、アップルの閉鎖的囲い込みもあまり好きではないし、オシャレで洗練されたデ…

ポストモバイル 書評

ポストモバイル 岡嶋裕史著、読了。 モバイル社会の後に何が来るのか、現在の最先端の技術などを紹介しながら綴る。これから、ITは現実世界を書き換えて行く、それは確定している、といった論調。 著者は、いずれアクセス用のデバイスは無くなるだろうと予測…

チェスに関するメモ

■代表的なチェス王者のメモ。 [戦前] ・ヴィルヘルム・シュタイニッツ(オーストリア→アメリカ) 1886年~1894年王者 「近代チェスの父」。初代世界チャンピオンである。 ・エマニュエル・ラスカー(ドイツ) 1894年~1921年 2代目 チャンピオン 心理学の要…

「ウィキペディア・レボリューション」書評

「ウィキペディア・レボリューション」読了。400ページ超えの大著。 ウィキペディアの歴史がたっぷりと詰まった一冊。 順調に成長しているように見えるウィキペディアが、裏でいかに苦労を重ねながら成長してきたかがわかるものとなっている。 技術的な苦…

「ジャーナリズム崩壊」書評+「反西洋思想」書評

ひとまず、最近読んだ本のメモでもしておく。 「ジャーナリズム崩壊」上杉隆著、読了。 この人のマスコミ批判はやや瑣末なものも含んでいるし、ニューヨーク・タイムズを贔屓し過ぎだが(ニコラス・クリストフの日本への偏見が多大な記事について、記者クラ…

「身もフタもない日本文学史」「数字のウソを見破る」「ドゥルーズ入門」 書評

「身もフタもない日本文学史」「数字のウソを見破る」「ドゥルーズ入門」読了後の感想。 清水義範「身もフタもない日本文学史」は、清水氏のおもしろ日本文学話。 清水氏の著作は実は小説の方は読んだことがないが、それ以外の著作はいくつか読んでいて、概…

「こんにゃくの中の日本史」「テレビ進化論」「アナロジーの罠 フランス現代思想批判」 書評

「こんにゃくの中の日本史」「テレビ進化論」「アナロジーの罠 フランス現代思想批判」読了後の感想。 武内孝雄「こんにゃくの中の日本史」は、こんにゃくに妙にこだわった一冊。講談社現代新書で、この何を語るんだといった狭いテーマのタイトル。思わずつ…

「リアルのゆくえ」「神道の虚像と実像」「感染症と文明 共生への道」

「リアルのゆくえ」「神道の虚像と実像」「感染症と文明 共生への道」読了後の感想。 大塚英志、東浩紀「 リアルのゆくえ おたく/オタクはどう生きるか」は、サブカルチャー批評家として影響力トップクラスの二人の対談本。ただ、両者ともそれほど高く共感…

「誰がテレビをつまらなくしたのか」「メディア社会 現代を読み解く視点」「戦争報道」 書評

「誰がテレビをつまらなくしたのか」「メディア社会 現代を読み解く視点」「戦争報道」 読了後の感想。 立本幸治「誰がテレビをつまらなくしたのか」は、テレビ批判と提言の書。著者は元NHKチーフプロデューサー。書名からするとテレビの面白さへの批評にも…

「貝と羊の中国人」 「現代アート入門の入門」「はじめての言語ゲーム」書評

「貝と羊の中国人」 「現代アート入門の入門」「はじめての言語ゲーム」読了後の感想。 加藤徹「貝と羊の中国人」は、批判と擁護のバランスのとれた中国文化論。貝=貨幣と羊=遊牧民としての中国人の思想。日本との言語比較、人口変動の比較、テリトリーの…

「世の中がわかる「○○主義」の基礎知識」「デカルト入門」 「新聞消滅大国アメリカ」 書評

「世の中がわかる「○○主義」の基礎知識」「論争 若者論」 「デカルト入門」「新聞消滅大国アメリカ」 読了後の感想。 吉岡 友治「世の中がわかる「○○主義」の基礎知識」は、よく目にするような様々な思想上の○○主義の意味を簡単に説明した本。 確かに、大量…

「思考停止社会」「現代思想の冒険者たち デリダ 脱構築」「疑う技術」 書評

「思考停止社会」「現代思想の冒険者たち デリダ 脱構築」「疑う技術」読了後の感想。 郷原信郎「思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本」は、コンプライアンスが日本を滅ぼすとした本。 マスコミに「法律違反」「偽装」「隠蔽」「改竄」「捏造」というレッテ…

「神社の系譜」「日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか」「考えあう技術 教育と社会を哲学する」 書評

「神社の系譜」「日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか」「考えあう技術 教育と社会を哲学する」読了後の感想。 宮本健次「神社の系譜」については、この本の要点である、神社と自然暦との関係についてはわかった。 ようは、重要神社の夏至、冬至、秋分・春…

「読む哲学事典」「読書進化論」「現代中国の禁書」 書評

「読む哲学事典」「読書進化論」「現代中国の禁書」読了後の感想。 田島正樹「読む哲学事典」は、反実在論的な、様々な哲学的テーマについて概説した事典。ややわかりづらいところもあるが、概ね分かりやすく、哲学の様々なテーマに触れられる。ただ、全く予…

「日本のルールは間違いだらけ」 「世界を動かす人脈」 「ジャーナリズムとしてのパパラッチ」 書評

「日本のルールは間違いだらけ」 「世界を動かす人脈」 「ジャーナリズムとしてのパパラッチ」読了後の感想。 たくきよしみつ「日本のルールは間違いだらけ」は、日本のおかしい仕組みなどを綴ったエッセイ的な本。ローマ字の不合理、幽霊字の存在、狭軌であ…

「今こそアーレントを読み直す」「私は花火師です」「評論家入門」 書評

「今こそアーレントを読み直す」「私は花火師です」「評論家入門」読了後の感想。 仲正昌樹「今こそアーレントを読み直す」は、分かりやすいハンナ・アーレントの解説書。仲正昌樹氏は、割りと売れっ子の評論家かと思うが、多作ゆえにちょっと雑じゃないかと…

「ポストコロニアリズム」 「新書がベスト」 「動物化する世界の中で」 書評

「ポストコロニアリズム」 「新書がベスト」 「動物化する世界の中で」 読了後の感想。 本橋哲也「ポストコロニアリズム」は、延々と、先進国の植民地政策によって植民地の方々はこれだけの被害を受けたんだぞ、反省しろよと怒られているような本だった。 ポ…

「自我の哲学史」「愛国者は信用できるか」「超解読 ヘーゲル精神現象学」 書評

「自我の哲学史」「愛国者は信用できるか」「超解読 ヘーゲル精神現象学」についての読了後の感想。 酒井 潔「自我の哲学史」は、自我という概念は西洋で生まれたものであり、日本にこの自我概念は適用できないという主張をしていたことは覚えているが、それ…

「データの罠」 「子どもが減って何が悪いか!」 「UFOとポストモダン」 書評 

「データの罠」 「子どもが減って何が悪いか!」 「UFOとポストモダン」読了後の感想。 田村秀(しげる)「データの罠 世論はこうしてつくられる」は、データの読み解き方のついての本。特に、統計データはかなり意図的にデータを作り出すことが出来るので、注…

根井雅弘「経済学のことば」 書評

根井雅弘「経済学のことば」読了後の感想。 一人の経済学者あたり数ページで、歴史的に昔の学者からそれぞれの主張の一部を紹介し、解説を行う形式の本。 非常に多くの経済学者を扱っていて、読み応えがある。簡単な経済史を勉強できたように思う。経済素人…

アルチュセール全哲学 今村仁司著 書評

アルチュセール全哲学、今村仁司著、読了後の感想。 マルクス主義哲学者アルチュセールの哲学を解説した本。内容は半分くらいしか分からなかったが、潜在的な「問いの構造」とそれを見抜く「徴候的読解」や「イデオロギー装置」など、独特の用語の意味がなん…

トクヴィル 現代へのまなざし 書評

「トクヴィル 現代へのまなざし」富永 茂樹著、読了後の感想。 保守主義と民主主義の中間ほどの立ち位置で考察するアレクシス・ド・トクヴィル。平等思想は他者への羨望を生み、階級社会と違い上に上がれるという希望がある分、永遠に自分の実力の不足に絶望…