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文章生成ファクトリー

読書記録など。

MVNOの難しさと宣伝文句の問題点 低リテラシーの「老害」と高リテラシーの「若害」

MVNOについて、ITについて「低リテラシー」なシニア記者が綴った日経ビジネスの記事が話題になっている。

business.nikkeibp.co.jp

 

内容は、楽天モバイルがMVNO(仮想移動体通信事業者)について開いた勉強会に参加した筆者が、MVNOへの素朴な(低リテラシーな人間から見た)疑問をぶつける内容となっている。

この記事については、MVNOに批判的な内容にも読めるとともに、記事タイトルがいかにも難癖つけそうな怪しい雰囲気を醸し出していることもあり、賛否両論となっている。

ITリテラシーの低い筆者による的はずれな記事として、「老害」というワードを使った批判コメントも散見される。

この記事は果たして「老害」による記事だろうか?

 

MVNOの問題点

MVNOについては、最近は一般に「格安スマホ」として多くの宣伝がなされている。

今回の記事で対象となった「楽天モバイル」を見てみる。

mobile.rakuten.co.jp

 

内容を見ると、低リテラシーの人に難しいからか、MVNOの文字は使用されず、宣伝文句として「安心・お得な格安スマホ」と謳っている。

商売としては当然かもしれないが、リテラシーが低い人間には難しいということを匂わせる記述は見当たらない。

 

KDDIの「UQ mobile」もMVNOだが、「春の格安スマホデビューキャンペーン」を実施している。

 

今までガラケーで過ごし、スマホを所持したことが無い、低リテラシーが多いであろう層に対し、MVNOへの移行を推奨していることになる。

 

TVCMでも、格安スマホの宣伝は激しく行われている。

ここから言えるのは、低リテラシー層がMVNOに移行する可能性は十分あるということだ。

そして、商売上の事情から、リテラシーが低い層には扱うことが難しいという点を契約時に顧客に伝えることはあまり期待できそうもない。

 

老害」呼ばわりへの疑問

私としては、該当の日経記事の記者は実はリテラシーが高いのではないかと思っている。

リテラシーが本当に低い人間はああした文章は書けないのではないか。

そして、今回の記事は、格安スマホ(MVNO)に興味はあるがリテラシーが高くない層にとって、非常に興味深い記事になるに違いない。

今回の記事は、「高齢者層」を中心としたリテラシーが高くない層を中心に、MVNOは実はあなたたち向けじゃないということをユーモラスに伝えた記事なのだ。

「騙される」可能性がある低リテラシー層にとっては、非常にためになる記事である。

それにも関わらず、この記事は一部の人には「老害」と批判される。

 

人は何かを知っていると、それを知らない人間をバカにしがちだ。

特に、それが実用的な知識になればなるほど、「知らない方が悪い」と見下してしまう。

IT関連のテーマについては、傾向としてはやはり「若年層」の方がリテラシーが高く、「高齢者層」になればなるほどリテラシーが下がる傾向にあるだろう。

この記事への批判者は、あるいは低リテラシー層への配慮を無視した「若害」ではないか?

 

リテラシーが低い」ことと「だます」こと

私個人としては、「老害」という言葉も、(一部で使用されているらしい)「若害」という言葉もあまり好きではない。

問題の本質からずれた、罵倒するための言葉という感じがするからだ。

今回の記事も、一見すると「ITリテラシーの無い老害がMVNOに対して無知から来る的外れの批判を繰り返す記事」と見える方もいるのだろう。

しかし、上記のMVNOによる「初心者でも安心、スマホデビューでも安心の格安スマホ」という宣伝文句は問題にしないのだろうか。

記事批判者が言うように、MVNOが「低リテラシー層に向けたサービスでない」のなら、上記謳い文句はユーザーを騙しているということではないか。

にも関わらず、MVNO側の宣伝方法を問題視せず、MVNOの難しさや不便さを「勉強会」でぶつける行為に批判が向かうのなら、それは「リテラシーの高さ」が視野を曇らせていないか。

「自分はMVNOの欠点や難しさを知っている。」

「それを知らない方が悪いのだから騙されても仕方がない・・・?」

人は、なんでもそうだが自分が知っている事柄に強く価値を見出すものだ。

知識は宝だ。

しかし、知識はときに人を狭量にする。

知識を他人を攻撃するために使い、他人をバカにするために使う。

それではお互い、不幸ではないだろうか。

ネットでは、IT関係で何らかのトラブルを抱えた人間に対し、「知らない方が悪い」とバカにする風潮があることを強く感じる。

しかし、ときとして低リテラシー者の視点に立って考えてみることで、新たな視点が開けるのではないかと思う。

 

補足

とはいえ、現代社会でITリテラシーが不足していることは、色々な問題を生むことは確か。

リテラシーが低い方についても、現状で問題ないとせず、学習する努力もして欲しい。

「騙してくる」業者に対しては、やはり知識は武器なのだ。

双方の歩み寄りがあれば、上記のトラブルも減少するだろう。

 

以上。