文章生成ファクトリー

読書記録など。

早わかり世界の文学―パスティーシュ読書術- 書評

「早わかり世界の文学―パスティーシュ読書術-ちくま新書-清水義範」読了後の感想。清水義範というパスティーシュ小説家の新書。

世界の文学それぞれへの解説は興味深いものが多く、引きこまれた。作者のパスティーシュに関する見解も面白かったが、作者の人生観などは読む価値はそれほど感じなかった。中盤までは大変面白く、後半は文学の話で無くなったため、イマイチだった。

ドン・キホーテ」が当時流行していた騎士道物語への批判的意図があったのは知らなかった。当時と今では評価のされ方が違うらしい。ガリバー旅行記ロビンソン・クルーソーへの批判が込められているという話も面白かったし、後半の読後感が微妙なのが残念なくらい中盤までは面白い本だった。

清水義範の本はまた読んでみようと思う。